ここから実際に竹の加工に入っていきます。糸巻きの際には布袋竹ならではの処理も必要になってきます。それでは見ていきましょう。

切り組み、竹材の修正、芽取り

竹材を設計図に合わせて切っていきます。竹を切る道具としては、細目のノコギリを使用します。一方向からカットすると切り終わりの端で川がはがれてしまうので、円周上から徐々に切っていくようにしましょう。

切り終わったら、曲がりがないか確認して、加工前に矯め作業を行っておきます。矯めを行う際には、専用の道具は持っていないので、私はガスコンロを使用しています。火を小さくしていらないタオルを使って手で矯めていきます。矯め木という専用の道具もあるのですが、そもそも修正済みの材料を購入しているので、手での調整で十分です。今後、修正前の竹から作る場合には自作してみたいと思います。

最後に竹の芽(枝が生えていた跡)を小刀や彫刻刀の丸刃などを使用して、キレイに滑らかに削っておきます。

これで下準備が完了です。

糸巻き

きしゃぎ

きしゃぎとは、糸をまく部分の竹の皮を薄く削る作業になります。これによって、糸を巻く際に滑らないようになるのと、あとから塗る塗料が竹にしみ込みやすくなります。
この作業をする前に、糸をまく範囲を決める必要があります。

糸をまくのは、図の赤い太線部です。図のようにすげ口(凹部)については、印籠が差し込まれた端よりも1cm程度長めの位置まで糸を巻きます。反対側については一つ目の節まででOKです。

糸をまく範囲が決まったら小刀などでライン引いて糸を巻く部分をきしゃいでいきます。参考動画をご紹介しておきます。

花道をパテで埋めて円状にする

花道とは、竹の枝が生えていた箇所から平らになっている部分で、布袋竹には特にはっきりとしています。写真の赤丸部分です。

花道
花道

この部分は断面を見ると円ではなく一部が平らになっています。このままですと糸をまいたときに綺麗に巻けないことから円状になるようにパテ埋めを行います。パテは昔は漆と木くずなどを混ぜたもので行われていましたが、ここでは手軽に車の補修用のパテを使用したいと思います。パテが乾燥したら、紙やすりを使って、表面を整えていきます。
こちらの工程も、私が参考にさせていただいた動画をご紹介しておきます。

糸巻き、糸締め

それでは糸を巻く工程です。良い動画があるので、こちらを参照してください。糸が重ならないように、また隙間ができないように、慎重に巻いていきましょう。

糸を巻いた後は補強のために、新うるしなどの塗料を塗って固めます。塗料を塗る際には、糸、そしてその下の竹肌面にしっかりと塗料が染み込ませるために、塗料を押し付けるようにしっかりと塗っていきましょう。これによって印籠の入る部分の補強ができます。